土御門仏所について
工房は京都御苑から上長者町通を西に約500メートル先の古い町家にあります。
上長者町通は平安時代には土御門大路と呼ばれていて、その名は今も工房のある土御門町という地名に残っています。
古くから仏師は仏所(仏像を作る仏師の工房のこと)の名称に、工房の位置する通り名や地名を使ってきました。
私も先人に倣いこの地で長く仏所を続けていきたいという思いから、土御門(つちみかど)仏所と名付けました。
土御門仏所では、新しい仏像の彫刻と、古い仏像の修復、仏像彫刻教室の三つの事業を営んでいます。
仏像彫刻では、木を専門に伝統技法に則って彫刻しています。
仏像修復では、平安時代から江戸時代まで様々な時代のものを手掛けています。
仏像彫刻教室では自分で仏像を作りたいという方に、好きな仏像が彫れるよう指導しています。
京都は平安時代から現在まで一貫して日本の仏像制作の中心にあり、様々な技法が生みだされ、そして今に伝えられています。
土御門仏所も伝統技法を受け継ぎながら、新しい試みに挑戦する場所として存在したいと思っています。
三浦耀山について
- 1973年埼玉県生まれ。
- 早稲田大学政治経済学部卒業。
- 在学中にみうらじゅん氏といとうせいこう氏の共著「見仏記」を読み仏像好きになる。
- 大学卒業後一度はサラリーマンになるも仏像好きが嵩じて退職。
- 25歳で滋賀県大津市の大仏師渡邊勢山師のもとに弟子入りをし、13年間にわたり仏師の修行をする。
- 2012年に独立。京都市上京区の古い町家を工房に改装して仏像彫刻、仏像修復、仏像彫刻教室を営む。